「ガイスト」とは?「永遠性」はシュタイナー思想の核心

シュタイナーを理解するキーワード「ガイスト」

シュタイナーのどの著作にも出てくる用語でありながら、理解しにくい言葉です。しかし、むずかしくとらえる必要はありません。目に見えない世界全体のことを指していると考えればいいのです。本書では「永遠性」と意訳しました。大いなる存在、宇宙を支えている法則そのものとイメージしてもかまいません。
(本書=志賀くにみつ『はじめてのシュタイナー〜人生のヒント〜』)

ポルターガイストのガイスト(幽霊)と同じ単語なので、おどろおどろしいイメージを持たれる場合がありますが、シュタイナーはそういった意味では使っていません。

先入観にとらわれず、安心して勉強していけば、ガイストに親しみをおぼえるようになり、同時に、自然とシュタイナーの言わんとすることがつかめてきます。

 

「ガイスト」とは何か?

人間関係の奥には、目に見えない計らいが働いているような気がします。自然と同じように、大いなる存在があって、自分の人生に必要なものをタイミングよく与えてくれる。人間はそれを偶然として受け取る。そう思えてきます。

雄大な自然を目の当たりにしているときと同じように、すばらしい出会いを持ったときも、大いなる存在を感じます。シュタイナーは、そういった人生のすばらしさを感じる瞬間の状態をガイスト(Geist)と名づけました。ドイツ語です。

ガイスト(Geist)は、人間の力を超えた何かです。シュタイナー関連の本では、精神とか霊と訳されています。本書では意訳して、「永遠性」「大いなる存在」と表現します。

ガイストを日常生活からかけ離れた存在と考える必要はありません。すばらしさと出会ったとき、限られた時間ではなく永遠を感じます。そのとき、シュタイナーの言うガイストを体験しているのです。ですから、誰でも日常的にガイストを感じることができます。

 

人間は永遠性(ガイスト)を感じることによって、自分の人生の意味、生きがいを得られます。そう考えると、人生の中で永遠性を意識的に探すことが、人間らしさを得るためにとても必要だとわかります。

文=志賀くにみつ(シュタイナー研究家)

 

この記事は、
シュタイナー研究家 志賀くにみつ 著書
『はじめてのシュタイナー〜人生のヒント〜』
より引用しています。

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